機会の平等 2015 2 15

 相変わらず、本屋では、ピケティが人気ですね。
週刊ダイヤモンドでは、「ピケティ特集」で、
「世襲資本主義」が奪う機会平等という記事があります。
 今、「ピケティ革命」が必要とされるのは、中国です。
中国では、親が富豪ならば、子も富豪になります。
 その理由は、中国においては、
相続税も固定資産税もないので、
金持ちは、ますます金持ちになるからです。
 要するに、金持ちにとって、
「地上の楽園」と言える国は、間違いなく中国でしょう。
 金持ち天国というと、アメリカを連想するでしょうか。
しかし、金持ちにとっては、厳しいものがあるかもしれません。
 アメリカでは、遺産税と言いますが、
最高税率では、35%もあります。
今後の議論にもよりますが、55%に引き上げられる可能性があります。
 そういうわけで、アメリカでは、
金持ちは、一代で、つぶされる可能性があります。
 その理由は、機会の平等を重視するからです。
つまり、資本主義国では、格差が発生するのは当然だとしても、
人生のスタート時点では、平等であるべきだと考えるからです。
 生まれた時から富豪だったら、どうなるか。
これが、今の中国が直面している問題ですが、
富豪の子息は、貧しい大衆に対して、
「パンが食べられなければ、ケーキを食べればいいじゃない」と言い出しかねないのです。
 正に、今の中国は、「フランス革命前夜」と言えるような状態です。
毛沢東が、今の中国に生まれたら、
きっと「共産主義革命」を起こすでしょう。
(注)
 「パンが食べられなければ」という発言は、
マリー・アントワネットの発言とされますが、
これには諸説あり、
マリー・アントワネットの発言ではないという説が有力です。

2013年2月13日の産経新聞の電子版では、このような記事がありました。

「金持ちは、ますます金持ちに
相続税も固定資産税もなし 富豪に好都合な中国のシステム」

 中国では従来、相続税や固定資産税のような資産税は、
一部を除いて導入されてこなかった。
富裕層にとっては、こんなに好都合なことはない。
 中国の富豪ランキングを見ると、
創業者の財産を、子息が、そっくりそのまま引き継いでいるケースが少なくない。
相続税がないからだ。
 また、富豪の多くは不動産分野に投資し、巨額の利益を得ている。
これは住宅取得税や固定資産税といった資産税がないからであろう。
 中国政府が昨年末までに提出すると約束していた所得分配改革案が、
ようやく発表された。
 この改革案に盛り込まれた諸項目が、すべて実施に移されれば、
所得格差の問題は、間違いなく解決に向かうだろう。
とりわけ注目されるのが、相続税(中国語では遺産税)の導入について初めて言及したことだ。
 だが、改革案の中で目標年次などをはっきりと定めている項目は意外と少ない。
その典型的な例が相続税である。
改革案では単に、「適当な時期に問題を研究する」とのみ書かれている。
(以上、引用)



































































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